
「健康診断で尿酸値が高いって指摘された」「痛風のリスクが高くなるだけ?」
そんな不安をお持ちではありませんか?
実は、尿酸値が高い状態は、痛風だけでなく、様々な健康リスクを高める可能性があるのです。
本記事では、尿酸値が高いことによる影響や原因、そして具体的な対策方法まで、分かりやすく解説していきます。
尿酸値が高いとは?基準値と危険ライン
尿酸は、体内でプリン体が分解される際にできる老廃物です。
通常、尿酸は腎臓から尿中に排出されますが、何らかの原因で尿酸が体内に溜まると、血液中の尿酸値が上昇し、高尿酸血症と呼ばれる状態になります。
高尿酸血症の基準値は、男性で7.0mg/dL以上、女性で6.0mg/dL以上とされています。
しかし、個人差や年齢、生活習慣によっても基準値は異なるため、一概にこの数値を超えると危険とは言えません。
危険ラインは、男性で8.0mg/dL以上、女性で7.0mg/dL以上と言われています。
この数値を超えると、痛風などの合併症のリスクが高まります。
尿酸値が高くなる原因とは?男女別の特徴を解説
尿酸値が高くなる原因は、大きく分けて「尿酸の生成が多い」「尿酸の排泄が少ない」の2つがあります。
尿酸の生成が多い原因
| 遺伝的要因 | 遺伝的に尿酸の生成量が多い体質の人は、高尿酸血症になりやすい傾向があります。 |
|---|---|
| 食事 | プリン体が多い食品を多く摂取すると、尿酸の生成量が増加します。 |
| アルコール | アルコールは肝臓で分解され、尿酸の生成を促進します。特にビールや日本酒などの発酵酒は、尿酸値を上昇させやすいと言われています。 |
| 肥満 | 肥満は、体内で尿酸の生成量を増やし、排泄を阻害するため、尿酸値の上昇につながります。 |
| 運動不足 | 運動不足は、代謝を低下させ、尿酸の排泄を阻害するため、尿酸値を上昇させる原因となります。 |
| ストレス | ストレスは、体内の代謝を乱し、尿酸値を上昇させる可能性があります。 |
尿酸の排泄が少ない原因
| 腎臓の機能低下 | 腎臓の機能が低下すると、尿酸が体外に排泄されにくくなり、尿酸値が上昇します。 |
|---|---|
| 薬剤の副作用 | 一部の薬剤は、尿酸の排泄を阻害する副作用を持つことがあります。 |
| 脱水症状 | 水分不足は、尿酸の排泄を阻害するため、尿酸値が上昇する原因となります。 |
男女別の特徴
尿酸が高くなる原因として、男性と女性では異なる特有の原因があります。
男性原因の特徴と生活習慣
男性は女性に比べて、尿酸値が高くなりやすい傾向にあります。
その原因の一つに、男性ホルモンの影響が挙げられます。
男性ホルモンは、尿酸の生成を促進する働きがあるため、男性は女性よりも尿酸値が高くなりやすいのです。
また、男性は女性に比べて、肉や魚など、プリン体が多い食品を摂取する機会が多い傾向があります。
さらに、飲酒量が多いことも、男性の尿酸値が高い原因の一つと考えられています。
女性原因の特徴
女性は男性に比べて、閉経前は尿酸値が低い傾向にあります。
これは、女性ホルモンが尿酸の排泄を促進する働きを持つためです。
しかし、閉経後は女性ホルモンの分泌が減少し、尿酸の排泄が抑制されるため、尿酸値が高くなることがあります。
閉経後は、代謝が低下し、太りやすくなる傾向があるため、食事の内容を見直す必要があります。
また、運動不足にも注意が必要です。
年齢別にみる尿酸値上昇リスク
年齢を重ねるにつれて、腎臓の機能が低下し、尿酸の排泄が難しくなるため、尿酸値が高くなりやすい傾向があります。
特に、40代以降は、尿酸値に注意が必要です。
尿酸値が高い人が注意すべき5つの病気リスク
高尿酸血症は、放置すると様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
5つの病気のリスクについて解説します。

痛風
尿酸が関節に溜まり、激しい痛みを引き起こす病気です。
主に足の親指の付け根に発症し、腫れや発赤を伴います。
痛風発作は、突然に襲ってくるのが特徴で、激しい痛みで歩くことも困難になる場合があります。
腎臓病
尿酸は腎臓でろ過され、尿中に排出されます。
しかし、高尿酸血症が続くと、腎臓に負担がかかり、腎臓病を発症するリスクが高まります。
血管障害
高尿酸血症は、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの血管障害のリスクを高めることもわかっています。
メタボリックシンドローム
高尿酸血症は、メタボリックシンドロームの危険因子の一つとされています。
その他の疾患
痛風結節、尿路結石、高血圧、糖尿病など、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
痛風発作の症状と対処法
尿酸値が高い状態が続くと、痛風を発症しやすくなります。
痛風発作は、突然に襲ってくるのが特徴です。
痛風の症状
| 激しい関節の痛み | 主に足の親指の付け根に発症し、腫れや発赤を伴います。 |
|---|---|
| 発熱 | 関節が腫れて熱を持ちます。 |
| 関節の圧痛 | 関節に触れると、激しい痛みを感じます。 |
痛風の対処法
痛みが強い場合は、安静にすることが大切です。
また、患部を冷やすことで、炎症を抑えることができます。
痛風は治ったとしても繰り返しますので、必ず医師の指示のもと、適切な薬物療法を行いましょう。
要注意!尿酸値を上げる危険度の高い食べ物と生活習慣

尿酸値を上げる原因となる食べ物や生活習慣を理解し、改善することで、尿酸値の上昇を防ぐことができます。
1. プリン体が多い食品一覧
尿酸値を上げる原因となるプリン体が多い食品を、具体的な例を挙げて紹介します。
| 内臓系 | レバー、ホルモン、すい臓など |
|---|---|
| 魚介類 | 魚卵、エビ、カニ、貝類など |
| 肉類 | 豚肉、牛肉、鶏肉など |
| 乾燥豆類 | 大豆、小豆、レンズ豆など |
| きのこ類 | 椎茸、しめじ、えのきなど |
| 酵母エキス | 多くの加工食品に含まれる |
これらの食品を多く摂取すると、体内の尿酸値が上昇する可能性があります。
2. アルコールと尿酸値の関係
アルコールは、肝臓で分解される際に尿酸の生成を促進します。特に、ビールや日本酒などの発酵酒は、尿酸値を上昇させやすいと言われています。
アルコールの摂取量が多い人は、尿酸値が高くなるリスクが高まるため、注意が必要です。
3. 意外と知らない尿酸値を上げる食習慣
尿酸値を上げる食品ではビールや魚卵などが有名ですが、実はその他にも尿酸値を上げる食品がありますので、紹介します。
・甘い飲み物
糖分の多いジュースや清涼飲料水は、代謝を悪化させ、尿酸値を上昇させる可能性があります。
・塩分の多い食事
塩分の過剰摂取は、腎臓への負担を増やし、尿酸の排泄を阻害する可能性があります。
・加工食品
加工食品には、プリン体や塩分、糖分が多く含まれている場合があり、尿酸値を上昇させる可能性があります。
これらの食習慣を改善することで、尿酸値の上昇を抑えることができます。
すぐできる!尿酸値を下げる5つの方法
高尿酸血症は、適切な対策を講じることで改善できる可能性があります。
1. 水分摂取の重要性
水分を十分に摂取することで、尿酸を体外に排泄しやすくなります。
具体的には、1日1.5リットル以上の水を飲むように心がけましょう。
また、水分不足は、尿酸の排泄を阻害するため、尿酸値の上昇につながります。
2. 適切な運動習慣
運動は、代謝を促進し、尿酸の排泄を促す効果があります。
軽い運動を毎日30分以上行うようにしましょう。
ウォーキング、水泳、ヨガなど、無理のない運動を継続することが大切です。

3. 食事制限のポイント
尿酸値を下げるためには、食事制限が非常に重要です。
上記で紹介した、プリン体が多い食品を控えるようにしましょう。
また、野菜や海藻は、低カロリーで栄養価が高く、尿酸値を下げる効果が期待できます。
タンパク質は、筋肉の維持や修復に必要ですが、過剰摂取は尿酸値を上昇させる可能性がありますので、食べ過ぎには注意が必要です。
一つの食品だけでなく、栄養バランスの取れた食事を心がけることで、健康的に体重管理を行い、尿酸値の上昇を防ぐことができます。
4. ストレス管理の方法
ストレスは、体内の代謝を乱し、尿酸値を上昇させる可能性があります。
適度な運動や趣味など、ストレス解消方法を見つけて、ストレスをため込まないようにしましょう。
また、睡眠不足はストレスを溜めやすく、尿酸値の上昇にもつながります。
質の高い睡眠を心掛けましょう。
5. 生活リズムの見直し
不規則な生活リズムは、代謝を乱し、尿酸値の上昇につながる可能性があります。
定刻に起床し、食事をし、就寝するなど、規則正しい生活を送るように心がけましょう。
また、睡眠不足は尿酸値の上昇だけでなく、様々な健康問題を引き起こす原因となります。十分な睡眠時間を確保しましょう。
尿酸値が高い人の日常生活での注意点
高尿酸血症の人は、日常生活においても、尿酸値の上昇を防ぐための注意が必要です。
| 水分をこまめにとる | 尿酸の排泄を促進するために、こまめな水分補給を心がけましょう。 |
|---|---|
| お酒は控える | アルコールは尿酸の生成を促進するため、飲酒は控えめにしましょう。 |
| 激しい運動は避ける | 激しい運動は、尿酸値を上昇させる可能性があります。 軽い運動を継続することが大切です。 |
| 疲労をためない | 疲労は、尿酸値の上昇につながる可能性があります。 十分な休息を取り、疲労をためないようにしましょう。 |
| 定期的な健康チェック | 定期的に健康診断を受け、尿酸値のチェックを行いましょう。 |
尿酸値が高い方におすすめの運動方法
尿酸値が高い人は、激しい運動は避けるべきです。
以下のような運動をおすすめします。
・ウォーキング:ウォーキングは、体への負担が少なく、継続しやすい運動です。
・水泳:水泳は、全身運動になり、体への負担も少ない運動です。
・ヨガ:ヨガは、柔軟性を高め、体幹を鍛える効果があります。
・ストレッチ:ストレッチは、筋肉の柔軟性を高め、血行を促進する効果があります。
これらの運動は、尿酸値の上昇を抑え、健康的な体作りに役立ちます。
尿酸値を下げる食事療法のポイント
食事療法は、尿酸値を下げる上で非常に重要な要素です。
| プリン体が多い食品を控える | レバー、ホルモン、魚卵、エビ、カニ、貝類など、プリン体が多い食品の摂取量を控えましょう。 |
|---|---|
| 野菜や海藻を積極的に食べる | ほうれん草、小松菜、白菜、大根、わかめ、昆布、ひじきなど、野菜や海藻を積極的に摂取しましょう。 |
| タンパク質は良質なものを摂取する | 魚、豆腐、卵など、良質なタンパク質を摂取しましょう。 |
| 果物を摂取する | リンゴ、ぶどう、みかん、バナナなど、果物を積極的に摂取しましょう。 |
| 水分を十分に摂取する | 1日1.5リットル以上の水を飲むように心がけましょう。 |
尿酸値が高い場合の治療法
尿酸値が高い場合は、医師の診察を受け、適切な治療を受ける必要があります。
治療ではこれまでに紹介した、食事制限や運動を行うことで、尿酸値の改善を目指します。
痛風の発作の経験がある方は、基本的には薬物療法も行います。
ただし痛風発作を経験していない方でも、尿酸値が9mg/dl以上の場合には薬物療法を行います。
また尿酸値が8mg/dl前後の場合でも、高血圧、腎障害、尿路結石、心疾患等の合併症がある場合はリスクが高いため、薬物療法を行います。
もし、検査で尿酸値が高いと指摘された場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。
よくあるご質問
Q:コーヒーは尿酸値に影響を及ぼしますか?
A:コーヒー自体は尿酸値に直接的な影響を与えないとされています。
むしろ、ある研究ではコーヒーが尿酸値を下げる可能性があると示されています。
ただし、砂糖やクリームの過剰摂取には注意が必要です。
Q:尿酸値が高い原因は何ですか?
A:尿酸値が高い原因は、主にプリン体の過剰摂取、腎機能の低下、アルコールの過剰摂取、肥満、遺伝的要因などが考えられます。
また、脱水状態や高タンパク質の食事も尿酸値を上昇させる原因となります。
Q:尿酸値を下げる食べ物を教えてください。
A:尿酸値を下げるのに役立つ食べ物には、野菜や果物が豊富に含まれています。
具体的には、キャベツ、ナス、リンゴ、柑橘類が推奨されます。
また、牛乳やヨーグルトなどの乳製品もおすすめです。
これらの食品は尿酸の排泄を促し、プリン体含有量が低いです。
まとめ
尿酸値の管理は、健康を維持するために重要なポイントです。
高尿酸血症は痛風だけでなく、腎臓病や心血管疾患など様々な健康リスクをもたらす可能性があります。
そのため、日々の生活習慣を見直し、尿酸値を適正に保つことが大切です。
尿酸値を下げるためには、バランスの取れた食事と適度な運動が鍵となります。
また、適切な水分補給も尿酸の排泄を助けるため重要です。
これらのポイントを踏まえ、自分に合った方法で尿酸値を管理し、健康的な生活を送ることを目指しましょう。
定期的な健康チェックも忘れずに行い、何か気になることがあれば専門医に相談することが大切です。
体調や症状に不安がある方は、お気軽に当クリニックまでご相談ください。
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参考文献
痛風・高尿酸血症の病態と治療 藤森 新
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/107/3/107_458/_pdf
高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第 3 版[2022 年追補版]
https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00476_supplementary.pdf

