こんにちは。
医療法人社団日翔会 まえだクリニック院長 前田裕弘です。
今回の記事では、私が2007年10月に発表した論文「肺がんと転移に対する効果的な細胞免疫療法」について解説します。
この論文は、肺癌及び肺癌の転移に対して、新しい治療法である「細胞免疫療法」が有効だったという症例について報告したものです。
医療法人社団日翔会 まえだクリニック院長 前田裕弘です。
今回の記事では、私が2007年10月に発表した論文「肺がんと転移に対する効果的な細胞免疫療法」について解説します。
この論文は、肺癌及び肺癌の転移に対して、新しい治療法である「細胞免疫療法」が有効だったという症例について報告したものです。
細胞免疫療法とは
細胞免疫療法とは、患者さん自身の免疫細胞を取り出し、癌細胞と反応させて活性化させ、その活性化された免疫細胞を再び患者さんの体内に戻すという方法の治療法です。活性化された免疫細胞に癌細胞を攻撃させることで、癌細胞が増殖するのを抑えたり、癌を縮小させることを目的として行われます。
細胞免疫療法を導入した症例について
56歳 女性 肺の扁平上皮癌の患者さんが対象で、この方は従来の化学療法だけでは十分な効果が得られず、原発巣以外に骨・右胸膜・肝臓への転移も認められる状態でした。
そこで、新しい治療法として「細胞免疫療法」に着目しました。
実際に行った治療方法は次の通りです。
患者さんの血液から免疫細胞を取り出し、実験用のがん細胞と共培養させることで、免疫細胞を活性化させました。
そして、この活性化させた免疫細胞にIL-2を添加して培養し、定期的に患者さんの体内に戻していくとともに、低用量の化学療法も並行して行いました。
治療の結果、この症例においては、主病巣の肺癌だけでなく、肝臓の転移巣も著明に縮小しました。更に、治療中に深刻な副作用は認められませんでした。
免疫細胞療法と化学療法を併用することにより、副作用を最小限に抑えつつ、治療効果を高めることができた症例でした。
そこで、新しい治療法として「細胞免疫療法」に着目しました。
実際に行った治療方法は次の通りです。
患者さんの血液から免疫細胞を取り出し、実験用のがん細胞と共培養させることで、免疫細胞を活性化させました。
そして、この活性化させた免疫細胞にIL-2を添加して培養し、定期的に患者さんの体内に戻していくとともに、低用量の化学療法も並行して行いました。
治療の結果、この症例においては、主病巣の肺癌だけでなく、肝臓の転移巣も著明に縮小しました。更に、治療中に深刻な副作用は認められませんでした。
免疫細胞療法と化学療法を併用することにより、副作用を最小限に抑えつつ、治療効果を高めることができた症例でした。
まとめ
この症例で得られた治療結果は、細胞免疫療法が、肺癌やその転移巣に対して非常に有効な治療法である可能性を示しています。
また、化学療法との併用によって、副作用を抑えられることも明らかになりました。癌治療の選択肢が増えることは、多くの患者さんにとって非常に希望的な知見だと考えています。
今後、さらなる研究の進展に期待がかかります。
また、化学療法との併用によって、副作用を抑えられることも明らかになりました。癌治療の選択肢が増えることは、多くの患者さんにとって非常に希望的な知見だと考えています。
今後、さらなる研究の進展に期待がかかります。
論文掲載 媒体名
Acta Oncologica (アクタ・オンコロジカ ) Volume 47, 2008 – Issue 2